
県立美術館に富野 由悠季展を見に行った。富野 由悠季と言えば、機動戦士ガンダムが有名である。良くも、悪くも、其れまでの子供向けアニメとは一線を画した作風が多く、主人公以下、主要な人物が大量に死んだり、最終話で価値観の逆転が起こったりと、かなり、特徴的な作風が目立つ監督である。 |
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まじなか的には、『海のトリトン』や『ラセーヌの星』が極めて印象的である。特に、『海のトリトン』はトラウマと言って良いレベルである。其れ迄のアニメは、善悪二元的な世界観の中で綴られていた。『海のトリトン』も最終話以外は、其の世界観の中での展開であったが、最終話で善→悪、悪→善の価値観の逆転が一気に発生する。 |
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『価値観の逆転』というテーマは、何も斬新なものでは無い。『地球最後の男』や、ポワロ最後の事件などはラストに価値観の逆転を埋め込んでいる。又、『1984』等もその系譜のものと言えるだろう。物書きとしては、一度はやってみたいテーマとは謂える。 |
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然し、其処に常に付いて回るのは、或る種の居心地の悪さであり、特に、トリトンやラセーヌの様な子供向けの作品で其れをすべきかは、又、別問題である。
いずれに、それらの作品は、まじなかの中では強烈なトラウマとなっている。 |
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写真は静岡県立美術館

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